シロディールの歩き方 IV

IV 続・観光名所の紹介
～シロディールで最も高い場所・ダイブロック～
熱狂的なファンを如何にして突き落とすか。グランドチャンピオンたちの飽くなき追求は次第に奇抜さを求める方向へと転じ、手段の多様化と先鋭化を招いた。

武士の情けで落とす
一方、一部のチャンピオンたちはいたずらに奇を衒う風潮に対し、斬新さを保ちつつも、より精神性を重視した立場を求め確立してゆく。「武士道とは死ぬことと見つけたり」、彼らは侍のその言葉に倣い、行為に一種の冷厳さと崇高な美意識を持ち込んだ。


心を無にする。


「案ずるな、みね打ちだ。」

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共に落ちる
試行錯誤のうちにファンに対して過度の思い入れを抱くに至ったチャンピオンのなかには、ファンと共に落ちることを選んだ者も少なくない。軽業の達人であったばかりに死にきれなかったチャンピオンが、息絶えたファンを抱いてうずくまる光景は万人の涙を誘う。


遺された手紙には二人分の筆跡で世を儚む内容が記されていた。

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信仰の力で落とす
高度な精神性を追求したチャンピオンたちの中には、即物的な手段を否定し、超自然的な力によってのみ目的を達し得ると唱える者たちが居た。彼らは突き落とすべき対象であるファンを神の使者として崇拝し、来るべき落下の時にこそ人類の原罪が贖われるのだと主張した。


こうべを垂れる者たちの目前で奇跡が起きる。


眩い輝きを放ち、宙に浮かぶファン。幾筋もの光が天を貫く。


熱狂的なファンとは果たして何者なのか。神の使いかそれとも…


答えは謎のままに…。ファンは光の柱を残して崖下へと消えていった。